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【悪質商法】(vicious sales)

 一般的な広告、宣伝、表示などの域を超える特殊な状況を意図的に作りだし、その中で消費者にモノやサービスを購入するように誘導、あるいは強制する販売方法。多くは消費者の善良さや無知・弱みにつけ込んで、高額な粗悪商品などを詐欺的、半強制的に売りつけたり、法外な手数料を取ったりする商法。悪質商法の手口の主なものには、「送付け商法(ネガティブ・オプション)」「士(サムライ)商法(資格商法)」「アポイントメントセールス(呼出し商法)」「SF商法(催眠商法)」「キャッチセールス」「マルチ商法」などがあり、最近では、インターネットなどのコンピュータ・ネットワークを利用した悪質商法も登場している。また、消費者金融分野においても、消費者金融業者を装って顧客を勧誘し、法外な高金利を請求したり(トイチ商法)、業者を紹介すると偽って手数料をとる(紹介屋詐欺)などの悪質商法が増加している。(表参照)
名称 内容(主な手口)
アポイントメントセールス
(呼び出し商法)
電話や葉書で「あなたの電話番号が当選しましたので、商品を取りに来て下さい」などと誘い、営業所や喫茶店に呼び出して断りきれない状況を作り出し、商品購入契約をさせてしまうもの。
アルバイト詐欺 「アルバイト」名目の詐欺。チラシ等でのアルバイト募集、友人からの紹介などで「調査のために消費者金融会社でローンカードを作れば、10万円のアルバイト料を支払う」「いったん借入れをしてもらうが、情報機関を操作できるので借入れは残らない」などと誘う借金アルバイトが代表的。多額の負債が残るだけでなく、「加害者」の立場にもなってしまう。
送付け商法/押付け商法 注文していない商品を、勝手に送り付け、その人が断わらなければ買ったものとみなして、代金を一方的に請求する商法。ネガティブ・オプションともいう。
買取り屋 融資を申し込むと、融資の条件として、クレジットカードで商品を次々と買わせ、これを定価以下の安い価格で買い取り、さらに、高金利で融資する商法。結局、申込者にはその業者への借金の他に、クレジット会社への債務が残ってしまう。
かたり商法 「消防署の方から消火器の点検に来ました」、「郵便局の指導でこの表札を取り付けることになりました」などと、いかにも官公署などから来たかのような、紛らわしい言い方と服装で、消火器、表札、電話機、ガス警報機等を売り付ける商法。
キャッチセールス 人通りの多い路上や駅前などで、アンケートを求めるふりをして通行人を呼び止め、喫茶店等に連れ込んで、健康食品や英会話教材、映画会員券等を売り付ける商法。
資格(士)商法 経営、法律、建築等一般の公的資格と極めてまぎらわしい架空の資格を勝手に考案したり、あるいは現在ある正規な資格の取得を名目に教材費や登録料、受講料等を騙し取る商法。
紹介屋詐欺 低金利で自社が融資するように思わせて多重債務者を呼びこみ、来店したり電話をしてきた客に、「あなたの与信状態はよくない。うちでは貸せないので他の店を紹介してあげる」などと言って、いかにもその紹介によって融資を受けられるように装って、紹介料を騙し取る商法。
整理屋 新聞、雑誌等で「多重債務者もOK、すぐ電話、○○○○番」などと広告し、電話をしてきた者から「整理手付金」等の名目で現金等を預かり、整理を引き延ばしたうえ、整理をしないで次々と金銭を騙し取る商法。
トイチ商法 違法高金利業者の総称。「10日に1割」の金利がつくことからトイチと呼ばれたが、実際には10日に3割、5割の金利を取るものが多い。
マルチ(連鎖販売)・マルチまがい商法 「会員になって、新たな購入者を紹介してくれたら、高い手数料を差しあげます」などと言って、消費者を次々と販売員に仕立て、組織を拡大していく商法。「ネズミ講式販売」商法ともいう。
名義貸し 「自分は借入れが多いので、代わりに借りてくれないか」と友人・知人などに頼まれ、実際の契約当事者(利用者)でない者が、契約上の名義人になること。クレジット契約、金銭消費貸借契約で名義貸しは禁じられており、名義を他人に貸した場合、名義を貸した人が契約の責任を負う。

【アドオン方式】(add-on system)

 利息の計算方式で、あらかじめ元金に対して貸出期間と所定の年利率を掛けて利息額を算出し、元金と利息の総額を割賦回数で割って毎回の返済額を決めるもの。例えば、
元金=10万円、アドオン料率=月0.6%、返済回数=10回とすると、
利息の総額は、10万円×0.6%×10回=6000円で、毎月の返済金額は
(10万円+6000円)÷10回=10,600円となる。この場合、
アドオン年利は、アドオン月利0.6%×12ヵ月=7.2%となる。
 アドオン金利を用いると毎月の返済額、返済利息総額などが簡単に算出できるという利便があるが、アドオン方式は、元金が割賦返済されるにもかかわらず、利息は減らないものとして計算されるので、実質金利負担は表面金利を大きく上回る。このため、消費者の誤解を生むおそれがあり、1972(昭和47)年の割賦販売法の改正では、アドオン金利の表示を禁止し、実質年利のみの表示を義務づけている。


【暗証番号】(PIN= personal identfication number)

 クレジットカードやキャッシュカードを発行する際に登録する、不正使用(他人使用)を防ぐための番号。本人であることを確認する方法の1つ。近年、盗まれたり他人に拾われたりしたカードでキャッシングされる事件が多発したり、デビットカードシステムの本格稼動が始まったこともあって(デビットカードでは利用者が端末に暗証番号を入力する)、各金融機関やクレジットカード会社では、他人に推測されやすい暗証番号(生年月日や自宅電話番号など)を避けるよう呼びかけている。